10月29日東京オペラシティで行われた、ダニール・トリフォノフのリサイタルに行ってきました。
トリフォノフは2010年ショパンコンクールで3位、2011年チャイコフスキーコンクールで優勝した
世界で注目されている若手ピアニストです。
プログラムは
バッハ(ブラームス編曲)「左手のためのシャコンヌ」
シューベルト「ソナタ第18番ト長調」
ブラームス「パガニーニの主題による変奏曲第1巻」
ラフマニノフ「ソナタ第1番ニ短調」
<アンコール>
スクリャービン「左手のためのプレリュードOp.9-1」
トリフォノフ「ソナタ」より第3楽章
シュトラウス(トリフォノフ編曲)「喜歌劇こうもり序曲」
トリフォノフの演奏はとてもエネルギッシュで、どんな難曲でも弾きこなせるテクニックと
ピアニッシモの音色の美しさが魅力です。
選曲も素晴らしく、左手のためのシャコンヌとラフマニノフのソナタ第1番を生で聴くのは初めて。
さらに作曲も行い、アンコールに弾いた自作と編曲も素晴らしかったです。
彼はインタビューで次のように答えています。
「毎シーズンに必ず新しいプログラムを、自分にとって新しい形でつくるようにしています。
演奏は決して再生品であってはならず、新たに創られるものでなければなりません。
肝心なのは、奏者の内面的な”軸”です。演奏しながら、何をどう弾きたくなるか、
何を引き出したくなるのか、アイデアが次々とあふれてきます。」
納得させられる演奏でした。